最近、たまたまアメトークのギター芸人を見た。
粗品のネタで、アンパンマンの「勇気りんりん」という曲のコードがエグいというのをやっていたが、そんなにエグくはないと感じた。そこでコードを分析してみた。
下のリンクは粗品が演奏する「勇気りんりん」のインスタグラムの動画。
https://instagrammernews.com/detail/2382889306065521993
コードをひろうと次のようになる。
G→C→D→G
G→C→D→G B(←エグい!)
Em→Am→D→G B(←エグい!)
Em→Am→D→G B(←エグい!)
Em→Am→D→G B(←エグい!)
Em→Am→D→G
AパートとBパートがあってこれを一般的なシンボルで書くと次のようになる。
(Aパート)Ⅰ→Ⅳ→Ⅴ→Ⅰ Ⅲ
(Bパート)Ⅵm→Ⅱm→Ⅴ→Ⅰ Ⅲ
この曲は転調もなくダイアトニックコードだけでできている。ただし粗品がエグいと感じるⅢ(Bコード)だけは非ダイアトニックコード。
で、このBは役割としては次のEmにつなげるセカンダリードミナントで、曲作りとしては定番の手法で、いたるところで使われているし、個人的には全然エグいとは感じない。(むしろスムーズに感じる)
このセカンダリードミナントはなくてもいいが、次のコードへ強進行(4度上行)でつなげるためにおいていて、これにより推進力がでている。なので役割的にも自然なものだが、一般的にはどう聴こえるものなのだろうか。
粗品のギター演奏は3和音(ドミナント7thではなくトライアド)で弾いているので若干唐突感(平行移動的な)があると感じるひとはいるかもしれない。
粗品がチャーリー・パーカー(例えば「カンファメーション」とか)を聴いたら、エグエグで悶絶するんじゃないだろうか。なにしろセカンダリードミナントの雨あられ状態。
(2020/11/15記)