「上を向いてアルコール」(小田嶋隆)

小田嶋隆さんが亡くなった。
以前、本書の感想を書いていて、ブログにアップしようと思っていたが、そのままになっていたので、ここでアップすることにする。

わたくしも、一歩間違うとあっちサイドに行きかねないので、非常に興味深く読んだ。
一回なってしまうと、治ることはなくて、死ぬまで断酒するしかないというのは、よく知っていたが、ほとんどがまた飲んでしまってもとに戻ってしまうらしい。

そんななか、医者曰く、インテリなら望みはあるというくだりは興味深かった。
インテリは自分を客観視して再構築できるからとのこと。確かに欲望のまま生きていれば、また飲んでしまうことは必然ではある。

ぼくにしても、なにかと酒がセットになってしまっているのは、心当たりがある話で、もしそこに酒がなかったら味気ないというのか、おそらくそれ自体をやらないであろうということはよくわかる。
例えば、旧友と酒を酌み交わすというのは、文字通り酒ありきの話で、いい年した野郎同士で酒なしで話をするということがどうにも想像できない。

久里浜の病院で世話になると、一目置かれるという話は笑った。酒飲み(アル中)のエリートっていう。

(2022/06/29記)

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