今日はコルトレーンの命日らしいのでコルトレーンに関する記事を。
基本、コルトレーンは全部好きだが、特に1960年10月に録音された以下の3作品に思い入れがある。
・『マイ・フェイバリット・シングス』
・『コルトレーンズ・サウンド』
・『プレイズ・ザ・ブルース』
曲でいうと
・『マイ・フェイバリット・シングス』から「マイ・フェイバリット・シングス」
・『コルトレーン・サウンズ』から「夜千」と「ボディソル」
・『プレイズ・ザ・ブルース』から「アンタイトルド・オリジナル」
ベースがペダルポイントで同じ音を鳴らし続ける(インド音楽のドローンからヒントを得たといわれている)上でマッコイがスケール上の音を平行移動的にコードを提示する。コルトレーンはいわゆるコルトレーン・チェンジを頭の中で鳴らしながら演奏する。その結果、なんとも言えない浮遊感のあるアウト感覚が現出する。おそらくここでスケールアウトが発明された。ぼくは上記5曲にはポップさすら感じる。
時系列に有名盤をみていくと
・1959年3月、4月『カインド・オブ・ブルー』(マイルス・デイヴィス)
・1959年5月『ジャイアント・ステップス』
・1960年10月上記3作
となるが、カインド・オブ・ブルーでモード手法に出会いながら、一旦は転調の鬼のような『ジャイアント・ステップス』にいく。ちなみに『カインド・オブ・ブルー』ではベースは動いておりドローン的な手法はとっていない。(後年、マイルスも『イン・ア・サイレント・ウェイ』で思いっきりドローンをやっている)
で1960年に入ってインド音楽のドローンを知って、ドローンとコルトレーン・チェンジを組み合わせてできたのが上記5曲だと想像している。
(2018/07/17記)