3.11、地震発生時、岐阜県にて

8年前の今日のはなし。

まだ、前職の会社員だったころで、岐阜県にある工場の中で、耐火物というものの研究に勤しんでいた。

地震発生時、アムスラーという強度万能試験機で、耐火物サンプルの強度測定をしていた。結構、待ち時間のある実験で、ボロボロのイスに踏ん反り返って試験体が壊れるのを待っていた。イスの背もたれのスプリングがかなりヘタっていたのもあって、今までに経験のない長周期の揺れだったので、地震の揺れとは思わず、とうとうスプリングがいかれたのかと思った。
その後、立ち上がって、スプリングの確認をしたが、別にどうもなっていない。まだ揺れているので、あれ、めまいかな、疲れが相当たまっているのかな、と思った。(地震の可能性はスプリングのせいと思ったところで、頭から消えている)

いかれていたのは、イスのスプリングではなく、自分の頭だった。

(2019/03/11記)

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